ABOUT

WHAT'S #BCTION?

「#BCTION」とは、 都市のデッドスペースの新たな価値付けを目標にしたアートプロジェクトである。

それは80組以上のアーティストが参加した、DIY精神によって解体予定のオフィスビル全体をアート空間に変えようといった試みであった。第一回目の会場となった東京千代田区の「ニュー麹町ビル」は、リアルのB1F~9Fとバーチャルの10Fで構成され、壁画をメインにしつつも様々なジャンルの表現がボーダレスに折り重なって展開した。1Fエントランスでは一般の来場者が自由に壁画を描く事ができるフリーウォールが用意されており、インターネット上の仮想の10Fでは#BCTIONのコラ画像を自由に投稿できる等、クリエイティブを通じて人々の交流を生み出す事に成功した。(*詳細は各フロアのページを参照)

そうしたクリエイティブの広がりは表現者と鑑賞者の境目を曖昧にし、純粋な創造性となって都市/インターネットに現れてきた。フロア合計約3000平方メートルものスケール感と、東京千代田区のオフィス街で行われるという意外性から話題となり、新聞、TV、ラジオでも取り上げられ、また来場者やアーティストによるSNSでの発信それ自体が宣伝となって、17日間で15,000人もの人々が来場した。「ニュー麹町ビル」はクリエイティブの力によって、取り壊し直前に活気のある新しい姿で生まれ変わったのだ。

「#BCTION」のコンセプトは「人々のアクションが連鎖して、より大きな創造力になること」あるいは「多様性のある無数のアクションが連なったクリエイティブの総体」である。アクションが連鎖して膨らんでいくイメージを元に、アクションの頭文字”A"を"B"に変えた造語であり、その総体をイメージする為に“#”ハッシュタグで括っている。

MESSAGE

2011年の大震災と2020年の東京オリンピック、大都市東京が生まれ変わろうとする狭間で私達は生きている。これからの数年間、オリンピックや耐震対策などの理由で多くの建物が壊されていくのではないだろうか。私達は、都市のデッドスペースである取り壊し予定のビルをアート空間として再利用することによって、アーティストが社会に積極的に関与できるチャンスを広げ、表現の場を増やし、さらには不動産とアートが結びついた新たなアートマーケットを拡大できると考え、「#BCTION」を実行した。

第1回目の「#BCTION」を大盛況のうちに終えて、更なる可能性を感じずにはいられない。それは、取り壊し予定のビルに限らず、何かの理由によって壊すことができない空きビル、街の無駄なスペース等、様々なタイプの不動産とアートを結びつけることで、新たなクリエイティブを育む都市のあり方や、新たな観光地として機能させる可能性だ。多様なジャンルのクリエイティブが一斉に参加できる新しいアートフィールドとして「#BCTION」を価値付けし、世界が日本のリアルなアートシーンに注目できる「場」や「機会」を、都市の中で作っていきたいと願う。

ORGANIZER

MON KOUTARO OOYAMA

1979年生、奈良県出身。京都市立芸術大学版画専攻卒。美術家/アートディレクター/音楽家
壁画やライブペイント・パフォーマンスを中心に活動しているアーティスト。「#BCTION」や「TRY&ERROR」を主宰し、数多くのプロジェクトを手掛けるアートディレクターとしても活躍中。ライブペイントシーンのパイオニア「DOPPEL」での活動をはじめコラボレーションに積極的に取り組んでおり、多ジャンルへのクロスオーバーや、クライアントワーク等、活動は多岐に渡る。音楽制作は「Yabugarashi」名義でリリース。

これまでに、、、ポートランドNIKE本社内に壁画を提供(DOPPEL/2006)、「ELTTOB TEP ISSEY MIYAKE」にパフォーマンスを提供、Burningmanにてライペインティングを決行(2008)、音楽活動において12inch Vinyl「Rainbow Stitch」と「Creative Ape」を発表(2009)、東京恵比寿にオルタナティブスペース「SPES-LaB」をプロデュース(2011-2013)、ライブペイントプロジェクト「TRY&ERROR」をプロデュース(2012)、マクドナルド・FIFAワールドカップのポテトパッケージをデザイン(DOPPEL)、Facebook Japanオフィスにて壁画を提供/ディレクションし、アートプロジェクト「#BCTION」をプロデュース(2014)、等が上げられる。

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JOJI SHIMAMOTO

1983年生まれ。千葉県出身。
2007年Academy of Art University, San Francisco, CA 写真科卒業。写真家、クリエイティブディレクター。
在米中にアメリカで数々の写真展を開催、企画する。
2008年に帰国後は新宿のThe Artcomplex Center of Tokyoで大規模な写真展を開催。 2009年にSTUDIO VOICEの別冊として発行された「日本の100人の写真家」にも選ばれ、近年ではラフォーレ原宿やBLUE NOTE TOKYOでの写真展示、ニューヨークで開催されたNEW CITY ART FAIRのメインイメージ写真に使われる等、自身のアート活動も精力的にこなす。
作品はその場の匂いや、音、湿気までも感じさせる。まるでLPレコードの針のノイズのように、安らぎと懐かしさを感じさせてくれる。また一瞬を切り取った写真は、前後のストーリーが映画のように想像できる。観る者の感性が呼び覚まされるような希有なフォトグラファーである。

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COLLABORATOR

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